信楽の火まつり
 信楽は、陶器『 信楽焼 』と銘茶『 朝宮茶 』で有名な町です。
 そして、日本六古窯(ろっこよう)の一つとされています。
 天平14年 聖武天皇がこの地を都とし、紫香楽(しがらき)の宮を造営しました。のちの平城京(奈良)の大仏は、信楽の「甲賀寺」に建造しようとされていましたが、これは完成にいたりませんでした。その頃から布目瓦と大仏鋳造用のるつぼをこの地で作っていたとの説がありますが、今のところ定かではありません。鎌倉時代より多くの陶器が生産され、江戸時代には「献上茶壺」が製作され陶器産業が発展しました。 その後、茶器・日用雑器・便器・火鉢などが生産されるようになり、現在では植木鉢・タイル・花瓶・傘立て・食器・そして有名な 「信楽狸」などの置物など多種多様な陶製品が生産されています。

 火まつりは、古くは数百年前、江戸時代以前よりつづくと伝えられ、「 陶器づくりに欠かせない火 」、 「 生活や文化に欠かせない火 」への感謝と火に関わる安全を願って行われてます。
 新宮神社から、愛宕山山頂の神社(愛宕・秋葉神社、陶器神社)に松明を奉納します。このまつりは、もともと7月23日に行われていましたが、近年、 7月の第4土曜日に開催されています。松明奉納は、奉納提灯、 沿道の足灯り、イルミネーションなど様々な趣向を凝らした約2.2km(約50分)のルートで行われます。子供から大人まで、毎年700本程度の松明が奉納されます。
 終点では、花火を背景に、紫香楽太鼓「炎」が演奏され、奉納者には安全祈願のお札と記念品が渡されます。

愛宕山
信楽駅の南西約600mにある小高い山で、愛宕・秋葉神社、陶器神社が奉斎してあります。これらの神社は新宮神社の摂社(*)で、加具土神(かぐつちのかみ 火の神)埴山比売命(はにやまひめのみこと 土の神)天目槍命(あめのひぼこのみこと 陶祖神) が祀られています。
(*)摂社・・・神社の管理に属し、その境内または付近の境外にある小規模の神社で、その神社の祭神と縁故の深い神を祀った神社のこと
紫香楽太鼓「炎」
火まつりの終点で演奏されます。松明を奉納する人を応援し、まつりに彩りを添えることを目的に、1982年に設立されたグループで、 総勢約50人。大小の太鼓30台あまりの中には陶製のものも。当たり鉦や鈴、篠笛も用いて奏でる演奏曲は、花火と炎との相乗効果で幻想的です。 「炎」は、演奏活動を通じて青少年育成にも勤め、火まつりだけでなく広く活動中です。
記念メダル・ポスター
記念メダルは、松明奉納者に渡される陶製のメダルです。以前は地元作家がデザインした作品でしたが、現在は信楽高校の生徒さんがデザイン画を作成し、陶芸家が立体におこし、町内の共同作業所「くるみ作業所」で製作され、多くの事業所の協力により焼成されています。
ポスターも、信楽高校デザイン科の生徒さんの優秀な作品から作製されています。